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プレスリリース

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【開発者インタビュー】電話健康相談の看護師が10年以上の経験を注ぎ込んだ『こどもの症状 受診の目安ナビ』

こどもの急な発熱やケガの際、「病院へ行くべきか」「家で様子を見てもよいのか」と迷う保護者は少なくありません。

ティーペックが開発した「こどもの症状 受診の目安ナビ(以下、受診の目安ナビ)」は、症状に関する質問に答えることで、受診の目安やホームケア方法を確認できるWebサービスです。Webサービスですが、不安が残る場合は看護師による健康相談にもつながります。

 “Webで確認できる安心”と、“必要なときに人につながる安心”。その両方を備えたサービスとして、2024年に自治体向けに提供を開始しました。

開発を担ったのは、看護師・保健師資格を持つヘルスカウンセラーです。長年の電話健康相談で培った経験をもとに、設問から回答文まで作成。専門職が監修にとどまらず、開発チームの一員としてゼロから制作に携わっていることも大きな特長です。

今回は、開発に携わったヘルスカウンセラーの植西さん、片山さんに、サービス誕生の背景や、制作に込めた思いを聞きました。

今回お話を伺ったヘルスカウンセラーの片山さん、植西さん

「いま世の中にあるものより、もっと使いやすいものを作りたい!」目指すは利用者が実際に行動できるサービス

開発にあたり、総務省消防庁の救急受診アプリQ助や多数の医学書や資料などを参考に検討を進めました。その中で難しかったのが、「安全性を守ること」と「利用者が実際に行動できる受診目安にすること」の両立でした。

「受診の目安ナビが守るべき安全基準はどこか」
「本当にすぐ受診が必要なのか。自宅で様子を見る場合、何に注意すべきなのか。」
「利用者が正しく判断でき、安全性も保てる基準は何なのか。」

多くの資料を読み込み、専門職同士で議論を繰り返しました。
「せっかく私たちヘルスカウンセラーが作るなら、本当に使えるものにしたい」

その思いが開発の軸になりました。目指したのは、医学的に正しいだけではなく、利用者が迷わず行動できるサービスでした。

重症な病状の見落としや、軽症の可能性があるのに
一律に救急車の要請を促す判定になっていないかなど、多方面から整合性を確認しました。

一番苦労したのは「伝わる言葉選び」
安全性を守りながら、利用者がイメージできる表現を追求

「こどもの症状 受診の目安ナビ」の対象は、0歳から15歳までのこどもです。

そこから計算すると利用する保護者は、大体20代~50代の方まで幅広くいることになります。また、子育て経験もさまざまです。そのため、誰が読んでも誤解しない表現にする必要がありました。

「一番苦労したのは、言葉選びです」(植西さん)

医療現場では自然に使われている言葉でも、一般の方には伝わらないことがあります。例えば、「意識状態が悪い」という表現は、医療者同士では意味が通じる表現ですが、文章として読むと違和感があります。

「では『意識がおかしい』なら伝わるのか?」「いや、それも違う」
言葉一つひとつについて、このような議論を何度も重ねました。

「電話なら伝わる言葉でも、文字になると伝わらないことがたくさんありました」(片山さん)

電話相談では、相談者との会話の中で補足できますが、Webサービスでは短い文章だけで判断してもらわなければなりません。そして、受診の目安ナビを利用する人は、こどもの体調不良やケガで不安を感じている状態です。そのため、開発時には「平常心ではない保護者が読む」ことを強く意識しました。

「パッと見て、スンと入る文章にする」を意識して、例えば、「努力呼吸」といった専門用語は、「浅くて速い呼吸」など、具体的な状態をイメージできる表現へ変更しました。

受診の目安ナビの入力画面

電話相談の経験からさまざまな可能性を考えた「ホームケア情報」

受診の目安ナビで、もう一つ大切にしたのがホームケア情報です。

「家で様子見」と判断された場合でも、保護者は次に何をすればいいのか知りたい。そのため、ホームケアについては情報量を減らすより、必要な内容を丁寧に掲載しました。

「ホームケアは本当に大切です」

そう語る背景には、長年の電話健康相談経験があります。

例えば鼻血。長年の電話健康相談の中で、「止血しています」と話す保護者でも、詳しく聞いてみると、適切な方法とは異なる対処をしているケースがありました。

また、やけどなど、初期対応が重要なケースでも、誤った対処をしていることもあります。

この相談現場で見てきた「知っているつもり」と「正しい対応」のギャップ経験が、受診の目安ナビのホームケア情報の充実につながっています。

「理由がわからなければ、人は行動できない
今までの電話健康相談だけでは私たちに届かなかったSOSを、必要な医療へつなぐことが可能

開発で大切にしたもう一つのポイントは、「理由を伝えること」でした。

・ なぜ受診が必要なのか。
・ なぜそのホームケアが必要なのか。

なぜなら、理由がわからなければ、次の行動につながりにくいからです。

特に、「すぐ受診」と表示された場合は、医療機関を受診してほしいケースですが、ただ不安をあおる文章にはしたくありませんでした。

「怖がらせたいわけではない。でも軽く見てほしくない」

そんな思いを込めて、一つひとつの表現を検討しました。
また、ヘルスカウンセラーのお二人から見た受診の目安ナビの良さとして、

・ 電話をしなくても自分で(受診の目安を)確認できること
・ 今、家庭で何をすればよいかがわかること

「電話が苦手な若い世代が増えている中、まずは『受診の目安ナビ』(Webサービス)で症状を確認する方も少なくありません。そのため、電話では相談のハードルが高いと感じている人のニーズにも応えることができるようになりました。本当に受診が必要な方には、適切な医療機関の受診につなげていただきたいと考えています。」(片山さん)

<家で様子見の場合の画面>
不安が残る場合はナビダイヤル(看護師へ電話相談)も
ホームケアのポイントもまとめています

<すぐ受診の場合の画面>
受診のポイントや、なぜ必要かの理由も掲載

初めての子育て家庭だけでなく、すべての保護者へ
「緊急時」の受診の目安だけではなく日常使いも

受診の目安ナビは、困った瞬間だけではなく、日頃から使ってほしいサービスです。時間があるときに試してみることで、いざというときの備えになります。

ホームケア方法を知ることで、保護者自身のヘルスリテラシー向上にもつながります。

「経験のある保護者でも、ホームケアについて新しい発見があるかもしれません。再確認の意味でも使ってほしいです」(植西さん)

また、「ケガや病気」と聞くと何やら大きな事態のときしか使えないかと思ってしまうかもしれませんが、受診の目安ナビは「便秘」などの日常よくある症状でも活躍します。

「いざとなったら焦るので、どんなことで使えるかなど、一度、シミュレーションでもいいので触っていただけると嬉しいです。」(片山さん)

自治体によって異なる小児医療の課題にも対応

今後、受診の目安ナビが役立つ場面として、さまざまな地域が考えられます。

・ 医療機関へのアクセスが難しい離島
・ 地方小児科が混雑している都市部
・ こどもの人口増加により医療需要が高まっている地域

また、ホームケア情報を充実させているからこそ、災害時の医療支援ツールとしての活用も期待できます。大規模災害などで医療機関へのアクセスが難しい状況でも、地域住民が「いまできること」について適切な判断をするための情報提供になるのではないでしょうか。

作って終わりではない。専門職が育て続けるサービス

受診の目安ナビは、一度開発して終わりではありません。専門職が継続的に内容を見直し、必要に応じて修正や主訴の追加を行っています。

「現場の変化や利用者のニーズに合わせて、より使いやすいサービスへ育てていく」
これも、健康相談の現場を知るヘルスカウンセラーが開発したからこその強みです。


こどもの体調を前にした保護者の迷い「受診したほうがいいのか」「家で様子を見ていいのか」に、長年、電話の向こう側で向き合ってきたヘルスカウンセラー。その経験が、一つひとつの設問や言葉、ホームケア情報に込めた受診の目安ナビが目指しているのは、受診を減らすことではありません。必要な人が、必要なときに、必要な医療につながることです。

「こどもの症状 受診の目安ナビ」は、これからも専門職の知見を生かしながら、利用者が迷わず次の行動を選べるサービスへと育てていきます。

はじめは発熱、頭部打撲から開発した項目もすでに15コンテンツ以上に(2026年9月時点)

――片山さん、植西さんありがとうございました。

参考

(インタビュー・文)ティーペック株式会社 広報担当/大井美深

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