健康ニュース
2023.01.20
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お酒で太らないための飲み方のコツ~ティーペック健康ニュース
年末年始につい飲み過ぎてしまったという方も多いのでは。飲み過ぎは健康への害が心配ですが、さらに気になるのが体重への影響。一般に「お酒を飲むと太る」といわれていますが、実はお酒には「太る」「太らない」の分かれ道があります。お酒を飲んでも太らないポイントを解説します。
太らないためにはお酒とおつまみの選び方が重要
お酒を飲むと太りやすいといわれる理由は、お酒自体にカロリーがあることに加えて、アルコールが食欲を刺激しておつまみの食べ過ぎにつながってしまうからです。お酒のカロリーにおつまみのカロリーが加わり、余分なエネルギーが中性脂肪に変わることで太ってしまいます。
このため、お酒で太らないためには「太りにくいお酒を選ぶ」「太りにくいおつまみを選ぶ」の2つがポイントとなります。
糖質が少ない蒸留酒をシンプルな飲み方で
お酒の太りやすさで重要なのはアルコールの度数よりも、含まれる糖質(炭水化物)の量です。一般にアルコール飲料に含まれる栄養素はほとんどが糖質で、特にビール、日本酒、ワインなどの醸造酒は糖質が多く含まれているため、太りやすいといわれています。また、甘いジュースなどで割るカクテル、甘くて飲みやすい梅酒などは糖質が多いため、控えめにしておきましょう。
「飲んでも太りにくい」と注目されているのが、糖質がほぼゼロの蒸留酒です。代表的な蒸留酒を 挙げると、ウイスキーやブランデー、焼酎、ウオッカ、ジン、ラム、テキーラ、泡盛などです。これらのお酒にシロップや果汁などを加えず、シンプルに水割り、ロック、ソーダ割りなどで飲むと糖質を少なくできます。「蒸留酒をソーダ割りで。果汁は大さじ1杯程度まで」にするのが太らないコツです。加える果汁は、少量でも風味が強く感じられて糖質の少ないレモン果汁がよいでしょう。
ただし、注意したいのは糖質がゼロのお酒でもアルコール自体にカロリーがあるので、「糖質ゼロ=カロリーゼロ」ではないことです。アルコールのカロリーは消費されやすいという意見もありますが、飲み過ぎてしまえばアルコールのカロリーも無視できません。さらに肝臓でアルコールを分解する過程で中性脂肪の合成が促されるため、どのお酒であっても飲み過ぎは体に脂肪がたまる原因になります。
どの種類のお酒を飲むにしても、お酒の量は控えめにしてゆっくりと味わって飲むことが太らないためには一番重要なのです。お酒の合間に水を飲むようにするとお酒の量がセーブでき、アルコールの分解による脱水症状や、二日酔いも防げます。
糖質と脂質が少ない食材のおつまみに
太りにくいおつまみの選び方の基本は、糖質と脂質が少ないものを選ぶことです。まずは食物繊維が多く含まれる野菜類・きのこ類・海藻類などを使ったサラダを中心に。続いて脂質が少なく高たんぱくで低カロリーの鶏肉、魚、大豆製品、乳製品などが含まれたおつまみを選びましょう。鶏のささ身、魚の刺し身、豆腐、チーズなどが適しています。
逆に太りやすいのは糖質と脂質が多く含まれている料理です。糖質が多く含まれるご飯、麺類、芋類、スナック菓子などは、太りやすいおつまみになります。例えばじゃがいもを油で揚げたフライドポテトや大量のマヨネーズを含むポテトサラダは、糖質の塊であるいもに脂質が加わっているため、食べ過ぎには要注意です。また、同じ焼き鳥でも食材によって太りやすさが異なります。例えば鶏皮のように脂肪が多く含まれている部位の場合には、ちょっと食べただけでも太ります。同じ焼き鳥でも「ねぎま」にすると、脂質が比較的少なくたんぱく質やビタミン類が含まれる鶏もも肉とねぎが食材になるため、太りにくくなります。
オススメおつまみの一つはわかめサラダです。わかめはほぼノンカロリーですし、わかめやひじきなどの海藻類に含まれる栄養素のフコキサンチンが脂肪の燃焼を助けます。味のアクセントに選ぶなら、たらこをトッピングにするとよいでしょう。たらこには糖質を燃焼しやすくするビタミンB1や食欲を抑制するビタミンのパントテン酸を豊富に含んでいます。
もう一つのオススメおつまみは枝豆です。枝豆には糖質を燃焼しやすくするビタミンB1だけでなく、脂肪を燃焼させるビタミンB2も含まれています。食物繊維とたんぱく質も豊富ですからお酒のおつまみにピッタリ。調理も簡単でご自宅でお酒を飲む際のおつまみには最適です。
飲むなら夜10時までにすると太りにくい
お酒の太りやすさは実は飲む時間も関係しています。ヒトは生まれながらにして体内時計を持っていますが、その体内時計の調節機能を持つたんぱく質の一つにBMAL1(ビーマルワン)があります。BMAL1には脂肪をつくり出す作用があり、1日のうちで増減しています。つまり、BMAL1が体内で増える時間の飲食は太りやすく、少ない時間の飲食は太りにくくなります。
BMAL1は午後4時以降に増え始め、最も活発になるのは夜の10時から深夜の2時とされています。つまり、夜の10時以降の飲食は太りやすいのです。夜10時以降も飲み続けてしまうと確実に太りやすくなってしまいますので、太らないためには夜10時までに「お開き」にするとよいでしょう。
最後に
適量のお酒は会話を盛り上げ、楽しい時間を過ごすために役立ちます。しかし、飲み過ぎ・食べ過ぎは健康を害することも。お酒を飲むときは、節度を守って少量を味わいながらゆっくりと飲む。おいしくお酒を楽しむためにも、今年はお酒との付き合い方を考えてみませんか。