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インフルエンザの本格的なシーズン到来! ~ティーペック健康ニュース

 新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行(いわゆるツインデミック)に備え、今年はかつてない体制でインフルエンザワクチンの接種が全国で実施されています。10月1日からは65歳以上の人のほか60~65歳未満の慢性高度心・腎・呼吸器機能不全者等の人への優先的な接種を開始しました。厚生労働省は特に医療従事者、基礎疾患を有する人、妊婦、乳幼児(生後6 ヵ月)~小学校低学年(2年生)に早めのワクチン接種を勧めています。

 インフルエンザは例年12月から3月にかけて流行します。予防のためのワクチン接種の重要性と、ワクチン接種以外の対策について改めて確認し、ウィズコロナの今から始まる本格的なインフルエンザのシーズンに備えましょう。

インフルエンザワクチンの接種時期

 インフルエンザワクチンは、接種すると体の中の免疫細胞がウイルスを認識して抗体を作ります。抗体ができるまでには2~3週間かかり、効果は接種後5ヵ月程度といわれています。そのため、流行シーズンの前(10~12月)に接種するのが理想的ですが、もしまだ接種していない場合でもシーズンは長いので接種の効果は十分に期待できます。

ワクチン接種の効果、有効性は

 ワクチン接種によってインフルエンザウイルスへの抗体が作られますが、インフルエンザの感染を100%防ぐことができるわけではありません。厚労省によると予防接種で発症リスクをなくすことができるワクチン有効率は60%程度だそうです。とはいえ、インフルエンザが重症化するのを防ぐため、合併症を起こしやすい高齢者や基礎疾患のある人などハイリスクの人にとっては、ワクチン接種はメリットが大きいといわれています。

 未接種の人に比べると基礎疾患のない人でも感染や重症化リスクが低くなり、インフルエンザ対策としてワクチン接種は最も有効な予防法といえるでしょう。

ワクチン接種以外にできるインフルエンザ対策

 インフルエンザの予防には、ワクチン接種以外にも毎日の生活に気を配り、免疫力を高めておくことが大切です。

【免疫力をアップさせる】

・朝、太陽の光を浴びて体内時計をリセットする

・十分な休息と睡眠をとって、ストレスをためない

・バランスの取れた食事で栄養補給をする

【ウイルスを遠ざける】

・小まめな手洗い、うがいを心掛け、マスクの着用で感染拡大を防ぐ

・身体的距離の確保、人混みや繁華街への外出を控える

・空気が乾燥してきたら、加湿器の利用によりウイルスを活動しにくくする

歯磨きもインフルエンザ予防に有効
 口の中の細菌は、ウイルスが粘膜に入り込みやすくなるプロテアーゼ、ノイラミニダーゼという酵素を作ります。この酵素が粘膜を覆っているたんぱく質を破壊して、インフルエンザウイルスが細胞にくっつき、侵入するのを手助けします。このため、歯磨きが十分でなく、細菌が多い状態では、インフルエンザに感染しやすくなってしまうのです。
 細菌は睡眠中に増殖するため、特に夜の歯磨きをしっかり行って口の中を清潔に保つことが、インフルエンザの流行中には大切です。
最後に

 日本では毎年約1,000万人、約10人に1人がインフルエンザに感染しています。世界保健機関(WHO)は8月、今年はインフルエンザの予防接種を受けるよう積極的に呼び掛けました。新型コロナウイルス感染症と似た症状が出ることがあり、医師の診断が難しくなる恐れなどがあるためです。 

 さらに、エビデンスは確かではないものの、「インフルエンザワクチンの接種で、新型コロナへの感染リスクも軽減できる」との情報も一部で聞かれます。今年は特に職場での感染流行を防ぐためにワクチン接種を強く勧める動きもあり、昨年までは受けていなくてもワクチン接種を予定している人が増加傾向にあるようです。

 インフルエンザの予防接種には感染予防のメリットがありますが、接種時の体調などが影響し人によっては副反応が起こってしまうリスクも否定できません。健康な人でも接種する際には十分に体調に注意し、気になることがあったら事前に医師等によく相談するようにしましょう。

原稿・社会保険研究所ⓒ

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