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否定的な考え方は、ストレスのもとになりやすい ~ティーペック健康ニュース

 日々忙しく働いていると、思い通りにならないことに数多く出合います。そんなときに起きたことをどう捉えるかが、メンタルヘルスに大きく影響しています。
 ストレスを感じやすいと思う人は、自分自身に対して否定的に考えがちではありませんか? 「事実は一つ、解釈は無限」という言葉があります。要は「物は考えよう」ということです。ストレスは、起きていることでなく、自分へのネガティブな捉え方そのものにあることを知りましょう。

多くの人が職場での人間関係に強いストレスを感じている

 「働き方改革」の推進などで職場環境が改善されつつあるものの、依然として仕事上の悩みから、うつ病をはじめとした心の病気になる人が増えています。
 厚生労働省による平成29年「労働安全衛生調査(実態調査)」の結果によると、仕事・職業生活において強いストレスを感じる労働者の割合は58.3%で、前年の59.5%よりやや減少したものの、6割近くの人が仕事や職場に大きな問題を抱えているとのことです。ストレスの主な原因として、「仕事の質・量」が最も多く、次いで「仕事の失敗・責任の発生」と「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」を3割以上の人が挙げています。

自分への否定的な考え方は、ストレスのもとになりやすい

 多くの人が職場での人との関わりにストレスを感じているわけですが、セクハラやパワハラを除いた場合、他人の評価を気にし過ぎるなど、自分に自信がないことによる否定的な考え方がストレスのもとになっているケースも見受けられます。
 例えば、ある営業マンに「営業成績だけは負けたくない」と思うライバルがいたとします。しかし、ここ数ヵ月は営業成績が逆転され、周囲からのライバルへの評価はうなぎ上りです。このようなとき、その事実をどう捉えるかで、その人のストレスの度合いは大きく変わってきます。
 ライバルに負けている自分を受け入れることができれば、「よーし、来月は負けないぞ」という気になるか、「営業成績で張り合うなんてやめよう」と考えることができるでしょう。それは自分を肯定し、自信がある状態です。
 しかし、こうした状況で、自信を失い、仕事への意欲が低下してしまったとしたら、心の中で自分を受け入れていないということです。それは、自己を否定していることであり、心の行き場がなくなり、精神的に大変疲弊してしまう状態です。さらに自分が嫌いになってしまい、そこから抜け出せない場合には、ひどくなるとうつ病を発症してしまうことにもつながります。

思い込みや決め付けがないか検証してみよう

 起こってしまった出来事や周囲の人、状況、または将来についての否定的な考えを抱いてしまうとき、その背景には、事実を受け入れたくないという思いがあり、不満や怒りといったマイナスの感情が伴います。すると次のステップに進むための「ではどうする?」ということを考えられなくなってしまいます。
 こうした状態から脱出するためには、思い込みや決め付けがないかを検証することがとても大切です。それらはありのままの現状を受け入れることを邪魔してしまうからです。
 特に「〇〇ねばならない」と考えたり、物事を黒か白か決め付けないと落ち着かなかったりする人は要注意です。自分は自分、他人は他人。他の人に負けてしまっても、深く考え込まずに気分転換し、自分の良いところを探してみましょう。
 すると呪縛も解けて「ではどうする?」ということを考えやすくなるものです。

【ストレスを軽減するためのセルフケア】
 ささいなことでもストレスを感じてしまう人は、ちょっと発想を転換してみましょう。考え方一つでストレスはかなり軽減できます。

  • すべてをポジティブに考える
     例えば禁煙を始めて1週間で挫折してしまったときでも、「自分はなんて意志が弱いんだ」と責めるのではなく、「1週間も禁煙できた。次は2週間に挑戦してみよう」と前向きに考えましょう。
  • 事実と自分を混同しない
     失敗したからといって、それは単なる出来事であって自分自身の本質に関わるものではありません。「自分はダメな人間なんだ」と思うのではなく、「良い経験をした。今度は失敗しないようにしよう」と発想するようにしましょう。
  • 他人の評価を気にしすぎない
     他人が自分をどう見ているかということをあまり気にしすぎると、そればかりにとらわれて、気持ちが萎縮してしまい、せっかくの実力が発揮できません。
  • 過剰な自己卑下をしない
     「自分なんてくだらない」「自分は何をやっても失敗する」と本気で思ってしまったら、何事にも意欲は湧きません。むしろ「自分ならできる」と強気なくらいな方がうまくいくことが多いものです。

 ここ数年、メンタルヘルスを考える上で、「自己肯定感」という言葉をよく耳にするようになりました。自己肯定感とは、他人からの評価や誰かと比べての評価ではなく、ありのままの自分を「大切な存在だ」と思える心の状態のことをいいます。また、何があっても揺らがない「心の体幹」などと呼ばれることもあります。
 日本人は他の国の人に比べて自己肯定感が低いといわれてきました。自分の存り方よりも、周囲の状況を察して調和を大切にする、日本人独自の道徳心によるものかもしれません。しかし、多くの企業が年功序列から成果主義へと移行し、他者から評価される機会が以前より増加している現在、メンタルを健やかに保つためには、ありのままの自分を受け入れる、自己肯定感が大変重要になってきます。
 「自分はかけがえのない存在である」ことを胸に刻み、否定的な考え方を少しずつでも排除していくようにしたいものです。

<参考資料>
「労働安全衛生調査(実態調査)の概況」(平成29年・厚生労働省)
『さわやか』2018年夏号 (制作/社会保険研究所) ほか

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