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骨粗しょう症を予防しよう ~ティーペック健康ニュース

 世の中には元気なお年寄りが増え、2014年のスポーツ庁の調査によると、75歳以上の人の体力は過去最高ということです。しかし、そんな活発そうに見える高齢者でも、年とともに骨は弱くなるため、ちょっとした転倒から重篤な骨折を引き起こして、寝たきりの原因になってしまうケースも少なくありません。
 こうした日常生活の中での高齢者の骨折は、ほとんどの場合、「骨粗しょう症」を発症しているためといわれています。とはいえ、初期には自覚症状がないため、検査以外では早期発見がしにくく、けがをしたり痛みが出るまで病気に気づかないことが多いようです。発症には加齢に加え遺伝的な要因もあり、さらに近年の研究でそれまでの生活習慣も大きく影響していることが分かってきました。
 健康長寿をかなえるには、まず、いくつになってもしっかりと自分の足で歩けることが重要です。そのためには、いつまでも骨を丈夫に保つよう、今できることをコツコツと取り組み、若い頃から骨粗しょう症にならない予防をしていきたいものです。

要介護の原因ともなる骨粗しょう症は「高齢社会の国民病」

 骨粗しょう症は、骨が軽石のように隙間だらけとなり、もろくなって折れやすくなる病気です。骨がスカスカになると、荷物を持ち上げる、尻もちをつく、あるいは体をひねるだけでも背骨がつぶれるなど、骨折してしまうことがあります。そのため背中が丸くなったり、身長が縮んだりしてしまいますが、昔からお年寄りによく見られた症状のため、これらを単なる老化現象の一種と考えている人もいるようです。
 しかし、骨粗しょう症は医学的に見ても立派な病気で、骨粗しょう症の状態で転んで腰椎や大腿骨などを骨折すると寝たきりや要介護になるリスクが高まります。要介護者になる原因で骨折は第4位、10人に1人の割合と高い結果となっています。
 平均寿命が延びるに従って骨粗しょう症の患者は急増しており、現在、その数は推計で約1,300万人超といわれ、そのうち女性が約8割を占めています。女性は閉経後に多発し、60歳以上の約3人に1人、70歳以上では2人に1人が発症し、また、男性も80歳以上になると患者が半数を超えることから、まさに高齢社会の国民病ともいえます。

骨粗しょう症になりやすいタイプの人は要注意

①家族に骨粗しょう症の人がいる(いた)

 体格や骨の質には遺伝因子が関わるため、母親や祖母などが骨粗しょう症と診断された人は要注意です。特に体格がきゃしゃな人は骨の量が少ない傾向にありますので、骨が弱くなるタイプといえます。

②閉経後または月経が不順な女性

 女性はカルシウムの吸収や骨をつくるために女性ホルモンであるエストロゲンが大きく関わっています。閉経から数年するとエストロゲンの分泌量が10分の1ぐらいまでに減少します。そのため、女性はこの時期は特に注意が必要です。また、月経が不順の場合、女性ホルモンの分泌に異常があることが多く、早めの予防策が望まれます。

③生活習慣が不健康な人

 インスタント食品ばかりの食事や無理なダイエットを続けていると、カルシウムが不足し、骨がもろくなります。室内ばかりにいて日光に当たらず、運動不足の状態で骨に刺激がかからない生活、過度な飲酒や喫煙をしていると骨粗しょう症になりやすくなるという報告があります。

<骨を丈夫に保つ正しい生活習慣とは>

1.毎日の食事でカルシウムを十分に取ろう
毎日、乳製品を適量(牛乳なら1日コップ1杯)や骨ごと食べられる小魚を取るよう心掛けましょう。さらにカルシウムの吸収を助ける緑黄色野菜、海藻類、大豆製品もたっぷり食べましょう。

2.短時間の日光浴でビタミンDをつくろう
カルシウムの吸収に必要なビタミンDを体内で合成するためには、日光浴が必要です。短い時間でも日に当たるようにしましょう。

3.しっかり運動してカルシウムを骨に定着させよう
運動で骨に刺激が加わると新しい骨をつくる骨芽細胞が活発化し、骨量がアップすることが分かっています。運動するなら、いつまでも続けられる1日30分程度のウォーキングや、骨に負荷をかけられるスクワットなどが適しています。

骨粗しょう症のサインは? 骨の健康度のチェックポイント

 骨粗しょう症は自覚症状がほとんどないため、早期発見の場合は健康診断に含まれている骨粗しょう症検診を受けて見つかった、という人が大半です。しかし、以下のようなサインに気づいたら、早めに骨密度の検査を受けましょう。もし発症していても、骨の量の増加や強度を高める治療薬の服用などにより、重症化を防ぐことができます。

1. 身長が縮んできた           2. 背中が丸くなってきた
3. 腰や背中に痛みがある         4. ちょっと転んだだけで骨折した

 最近の中高年女性は美容への関心が高く、スラッと細身の人をよく見かけます。しかし、外見の美しさだけに気を使い、栄養が偏ったダイエットでカルシウムが不足していたら、近い将来、骨粗しょう症になってしまうかもしれません。また、美白がもてはやされ、日焼けを嫌う人も多いようですが、骨の健康には適度な日光浴が不可欠です。日差しが強い今の季節は、紫外線を日焼け止めなどでシャットアウトしつつ、元気に太陽の下に出掛けましょう。
 骨粗しょう症の予防はいつ始めても遅いということはありません。外見だけでなく、見えない中身の骨も美しく保てるよう意識した生活を送りたいですね。

<参考資料>
『正しい知識と対策で予防しよう骨粗しょう症』(制作/社会保険研究所)
厚生労働省「平成25年国民生活基礎調査」(厚生労働省) ほか

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