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ダイエット常識のウソ!ホント! ~ティーペック健康ニュース

 現代社会でダイエットは、美容だけでなく健康に関心のある人にとっても大いなるテーマです。しかし、肥満が生活習慣病のリスクになることは分かっていても、一度体についた脂肪を減らすことは容易ではありません。
 そこで、油抜きダイエットをはじめ、ゆで卵、パイナップル、朝バナナなどの単品ダイエット、ロングブレス、レコーディング、プチ断食、糖質制限…など、さまざまなダイエット法がブームになっては消え、常に流行を繰り返しています。しかし、極端な食事制限や急激な運動は続きにくく、リバウンドや体調を崩すもとになります。まず、食事・運動と肥満のメカニズムについて、きちんと理解しておきましょう。

摂取カロリーを減らすと痩せられる?

(×) →栄養が足りないと脂肪がたまりやすい
 食事制限をすると、人間の体は飢餓に耐えるために脂肪をためようとし、太りやすい体質となってしまいます。しかも、必要な栄養素まで不足すると、脂肪を燃焼する筋肉量が減少し、ますます脂肪を減らせなくなってしまいます。栄養素で大切なのは、脂肪を燃やすエネルギー源となる糖質、燃やすときの点火剤となるビタミンとミネラル、さらに脂肪の溶解剤となる脂質です。油汚れを油で落とすのと同じように、体内の脂肪を溶かすにも脂質が必要です。
 また、糖質制限をするダイエットが流行しましたが、短期間では一定の効果があることが分っているものの、長期にわたる場合にはまだ不明な部分が多く、動脈硬化などを引き起こす危険性も指摘されています。必要以上の糖質制限や△△抜きはダイエットには逆効果です。栄養バランスのよい食事こそが太りにくい体をつくると言えます。

睡眠不足など不規則な生活をしていると太る?

(○) →痩せたいなら生活リズムを整え、睡眠を最優先に
 米国スタンフォード大学で行われた食欲に関連するホルモンの調査で、睡眠時間が5時間の人と8時間の人を比べたところ、5時間の人の方が太りやすく、食欲増進ホルモンも増加し、食欲抑制ホルモンが減少することが分かりました。
 また、睡眠不足は自律神経のバランスを乱し、心身を緊張状態にする交感神経が優位になり、リラックス状態にする副交感神経が働かなくなってしまいます。いつも夜更かしばかりしていると、副交感神経が働かず体は回復できないので基礎代謝も低下し、結果として太りやすくなります。まずは規則正しく最低6時間は眠るように心掛けましょう。

運動は毎日20分以上やらなくては効果がない?

(×) →短時間でもまめに体を動かすことで基礎代謝アップ
 「ウォーキングなどの有酸素運動は20分以上続けないと意味がない」という説があります。しかし、これは誤解で、確かに有酸素運動を行うと最初は脂肪より糖分が多く使われ、20分を超えたあたりから脂肪が燃焼しやすくなりますが、数分の有酸素運動をこま切れに行っても脂肪は燃やせます。
 有酸素運動は、5分でも10分でもダイエットには効果があり、また、激しい運動よりも緩い運動の方が脂肪をより燃やしやすいことが分かっています。まず大切なのは、わずかな時間でも体を動かして酸素を取り込み、体内のエネルギーを代謝させる習慣です。スポーツに限らず、生活の中で掃除や階段の上り下りなど、意識して続けているうちに基礎代謝が高まって、体がすっきりしてくるはずです。

無理な食事制限はリバウンドのもと

 健康的な減量の基本は、筋肉を減らさずに余分な脂肪を落とすことです。無理な食事制限は、脂肪と一緒に筋肉も落とし、脂肪を燃やしてエネルギーを消費する筋肉の量も減らしてしまいます。極端な方法でダイエットをして一時的に体重を落としても、気が緩んで元の生活に戻ってしまうと、また体重が逆戻り…。そんなリバウンドを繰り返している人も多いようです。
 何度もリバウンドした場合、戻った体重は以前と同じでも、ダイエットを始める前とでは脂肪と筋肉の比率が違ってきます。体重が標準値でも体脂肪率が高く、肥満に該当してしまう「隠れ肥満」は、こうした無理な食事制限を繰り返すことが原因と指摘されています。

必要エネルギーの基準を「カロリー」から「BMI」に変更

 厚労省では以前、1日に必要な食事の量の基準をカロリーで示し、例えば「40歳代男性は1日2,300kcal、女性は1,750kcalが適当」などと定めていました。しかし、こうした年齢と性別などによる基準では、小柄な男性や高身長の女性といった個人の体格差には対応できない問題点がありました。そのため、「日本人の食事摂取基準」2015年版から、基準となるエネルギーの指標をカロリーから、身長と体重から算出するBMI(体格指数)に変更し、年代を3つに分け、それを維持できる量を必要エネルギーとしました。
 望ましいBMIの範囲を維持できる食事量を基準とし、測定されたBMIが目標範囲を下回っていれば「不足」、上回っていれば「過剰」として、目標範囲にとどめるような体重の改善が求められます。

■目標とするBMIの範囲

年齢 18~49歳 150~69歳 70歳以上
目標とするBMI(kg/㎡) 18.5~24.9 20.0~24.9 21.5~24.9

※ BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

 日本人の肥満の割合は、男性が約3人に1人、女性が約5人に1人で、ここ10年では男性は横ばい、女性は減少傾向にあります。一方で、痩せ過ぎの若い女性の割合が約8人に1人と戦後最高となり、また、高齢者の低栄養による弊害も社会問題になっています。これは、太ることを悪、痩せることを善とした考えが浸透し、それが行き過ぎてしまった結果の一つと言えるかもしれません。
 肥満と同様に、痩せ過ぎもさまざまな病気の原因となります。社会や個人の生活習慣がますます多様化する現代で、目指すのは減量ではなく健康を維持できる体重管理であり、適正体重のコントロールのためにダイエットするという意識を持ちましょう。

<参考資料>
『実践しよう! 体重コントロール・肥満解消は生活習慣病予防の第1歩』(制作/社会保険研究所)
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2015年) ほか

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