健康ニュース
2013.10.10
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若年性認知症も予防できる生活習慣 ~ティーペック健康ニュース
認知症は加齢とともに発症しやすくなる病気といわれていますが、高齢でなくても発症することがあり、特に、18歳以上65歳未満で発症した場合を「若年性認知症」といいます。
若年性認知症は、多くの場合、会社で責任ある仕事をこなしている人、一家の大黒柱を担っている人、成人前の子どもがいる人など、まさに働き盛りの世代に発症するため、仕事に支障が出たり、病気のために仕事をやめることになり、家庭が経済的に、さらには本人はもちろん家族も精神的に、困難な状況に陥ったりすることが危惧されます。
認知症には、生活習慣を見直すことで予防できるものがあります。認知症を防ぐ生活習慣を身につけ、自分と自分の家族が、いつまでも笑顔で生き生きと暮らし続けたいものです。
若年性認知症とは?
認知症は、脳の神経細胞が障害されるために起こる記憶障害や見当識障害、言語障害、理解や判断力の障害、実行機能障害、歩行障害などの脳の認知機能障害の総称です。
若年性認知症とは、18歳以上65歳未満で発症する認知症の総称です。2009年に厚生労働省が調査した結果によると(厚生労働省「若年性認知症の実態等に関する調査結果の概要及び厚生労働省の若年性認知症対策について」)、全国で3万7,800人が若年性認知症と推定されています。高齢で発症する認知症の場合は女性の割合が多いのに対し、若年性認知症の場合は男性の発症の割合が高くなります。
若年性認知症の原因疾患は、発症割合の多い順に、脳血管性認知症(40%)、アルツハイマー病(25%)、頭部外傷後遺症(8%)、前頭側頭型認知症(4%)、アルコール性認知症(4%)、レビー小体型認知症(3%)などがあります。
- 脳血管性認知症
脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化などによって神経細胞や神経線維が障害を受けることが原因で起こります。糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病が引き金となることが多いといわれています。 - アルツハイマー病
脳内に「タウたんぱく」という異常物質が沈着して、「老人斑」といわれるしみ状のものができたり、神経細胞に異常をきたしたりして、脳細胞が破壊され萎縮していく病気です。加齢、女性、糖尿病などが危険因子として挙げられます。 - 前頭側頭型認知症
脳の前頭葉や側頭葉前方部分に著しい萎縮や変性が見られる病気です。45~65歳の人に発症しやすいといわれています。 - アルコール性認知症
長期のアルコールの多量摂取が原因で脳が萎縮するなどの障害が起こり、認知機能の低下などが見られることがあります。さらに、アルコールの多量摂取による慢性的な低栄養などが複合して起こるとされています。アルコールの長期間の断酒によって認知機能が改善する場合があります。 - レビー小体型認知症
「α-シヌクレイン」というたんぱくが変化して凝集してできるレビー小体が、大脳や脳幹部、交感神経系の神経細胞内に多く現れ、神経細胞が障害される病気です。
生活習慣を見直すことで予防できる脳血管性認知症・アルコール性認知症
脳血管性認知症やアルコール性認知症は、生活習慣を見直し、高血圧症、脂質異常症、高血糖症などに気をつけることで予防することができます。
- 食習慣
・栄養バランスのよい食事をとる。
・塩分をとりすぎない。
・動物性脂肪をとりすぎない。
・糖質をとりすぎない。
・よく噛んで食べる。
・カロリーのとりすぎをしない。
・DHA、EPAなどをとる。
・野菜、果物をしっかりとる。 - 適度な運動習慣
・散歩などの軽い運動ではなく、ややきつめの運動を、30分以上、週3回以上行う。
・有酸素運動がよいといわれる。 - 生活習慣
・規則正しい生活をする。
・夜更かしはしない。
・禁煙する。
・過度な飲酒はしない。 - 適正体重を維持し、肥満を防ぐ。
- 高血圧症、脂質異常症、高血糖症などの生活習慣病の予防に努め、早期発見し、しっかり治療する。
若年性認知症を予防するには、食事や運動、喫煙などの生活習慣を見直し、規則正しい生活を送ることのほかに、常に脳を活性化させることを心がけることも大切です。たとえば、たまに旅行に出かけたり、友人との食事会などに参加したりなど、外出や他人とのコミュニケーションを行うことでも脳は活性化されます。日常の暮らしの中に、心がわくわくするようなイベントを積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。
<参考資料>
「若年性認知症の実態等に関する調査結果の概要及び厚生労働省の若年性認知症対策について」(厚生労働省) ほか

