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高脂血症 生活上のポイント ~ティーペック健康ニュース

監修:順天堂大学医学部附属順天堂医院総合診療科
小林 暁子

高脂血症とは、”血清脂質であるコレステロールまたは中性脂肪の濃度”が高くなった状態です。高脂血症が怖いのは、動脈硬化の原因となること、更に、そこから狭心症・心筋梗塞や脳梗塞につながることです。 高脂血症の治療においては、生活習慣の改善が重要になってきます。なぜなら、食生活の乱れ、運動不足といった生活習慣が高脂血症の原因であることが多いからなのです。そこで、今回は高脂血症を改善するための生活習慣のポイント(食生活)を中心に紹介したいと思います。

生活習慣改善のポイント

食生活

食べ過ぎないようにしましょう。

高脂血症の人は知らず知らずに食べ過ぎていることが多いものです。食べ過ぎによるエネルギーの過剰摂取を防ぐために、適正エネルギー量を知っておきましょう。

<適正エネルギー量の計算方法>
適正体重=身長(m)×身長(m)×22
適正カロリー=適正体重 × 25~30kcal
      (年齢・身体活動等の考慮も必要なので医師と相談しましょう)

食べ方に注意しましょう。

  • ながら食い・早食いは、食べ過ぎて摂取エネルギーがオーバーしがちです。
  • 外食ばかりだと高エネルギーになりがちです。外食が多い方はメニューに注意しましょう。
  • 糖は中性脂肪に変わりやすいので、ジャム、菓子類も含め、甘いものは控えましょう。間食は、量を決めて、動物性脂肪が多い洋菓子より和菓子が良いでしょう。
  • たんぱく質は肉類より、魚や大豆などの植物性たんぱく質などからとるようにすると良いでしょう。

動物性脂肪の摂取を控えましょう。

脂質はコレステロールの材料になり、中でも動物性脂肪はコレステロール値を上昇させますが、調理法を工夫することで脂質の量を減らすことができます。

<調理のポイント>

  • 「揚げる」「焼く」より「ゆでる」「蒸す」という調理法にしましょう。また、「焼く」場合、フライパンに油をひいて焼くより、網焼きにする方が脂を減らせます。
  • 衣が多いと油をたくさん吸うので、揚げ物をする時は衣を少なくしましょう。

コレステロールを多く含む食品を控え、血液中のコレステロールを減らす効果のある食品を積極的にとりましょう

<コレステロールの多い食品>
肉類: 鶏レバー 豚レバー 牛レバー 鶏手馬肉 鶏もも肉(皮つき)
魚介類: すじこ うなぎ(蒲焼) たらこ ししゃも  卵類:鶏卵 卵黄 うずら卵
乳製品: プロセスチーズ 生クリーム  油脂類:バター ラード
たんぱく質は肉類より、魚や大豆などの植物性たんぱく質などからとるようにすると良いでしょう。

<コレステロールを減らす効果のある食品>
腸管からのコレステロールの吸収を抑えたり、血中のコレステロールを減らす効果が期待できます。ただし、油脂類は摂りすぎに注意が必要です。

  • 食物繊維:野菜類、豆類、海藻類、果物、イモ類、根菜類、きのこ類などに多く含まれています。
  • EPA(イコサペンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸)(不飽和脂肪酸の1種):青背の魚(さんま、さば、はまち、ぶり、まいわし、まだい等)に多く含まれています。魚の脂を調理で落とさないために、焼き魚より刺身、煮魚などが良いでしょう。
  • オレイン酸(不飽和脂肪酸の1種):オリーブ油や菜種油に多く含まれています。
その他の生活習慣

運動

運動をすることにより、血液中の中性脂肪値の低下、善玉のHDLコレステロールの増加が期待でき、運動には、ウォーキング・ジョギング・水泳・縄跳びなどの有酸素運動が適しているといわれています。十分な効果を得るために以下のような注意が必要ですが、年齢、健康状態等を考慮し、主治医と相談して決めるのが良いでしょう。

  • 1日に30分以上、週に3回以上おこなう(動脈硬化性疾患診療ガイドライン2002年版より)
    (1回に続けて30分以上ではなく、10分程度に分けて行うことでも効果は得られると言われています。)

禁煙

喫煙は血圧を上げたり、善玉HDLコレステロールが減少し、悪玉のLDLコレステロールを酸化させて動脈硬化を促進させます。本数を減らす「節煙」ではなく「禁煙」が大切です。

ストレス・疲れをためない

ストレスがたまると、交感神経が刺激され善玉のHDLコレステロールを減少させるといわれています。ストレス・疲れをためない自分にあった対処法を見つけましょう。

高脂血症の診断基準(動脈硬化性疾患診療ガイドライン2002年版)

総コレステロール中性脂肪(トリグリセリド)LDLコレステロールHDLコレステロール
220mg/dl以上150mg/dl以上140mg/dl以上40mg/dl未満

上記の基準に1つでもあてはまった場合、高脂血症と診断されます。

高脂血症の治療は、狭心症や心筋梗塞といった生活習慣病の合併を予防することとも言えます。コレステロールや中性脂肪値の高値が見られたら、主治医の指示に従い、定期的受診、規則正しい生活を心がけましょう。

<参考文献>
きょうの健康           NHK出版
食事で病気を治す本        法研
動脈硬化性疾患診療ガイドライン  日本動脈硬化学会

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