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アウトドアの危険な生き物対策 ~ティーペック健康ニュース

監修:東京医科歯科大学大学院 教授
国際環境寄生虫病学
藤田 紘一郎

さわやかな季節を迎え、海や山へ出かけることも多くなりました。 楽しい野外での行動も、意外に身体に害を及ぼす生き物の被害に遭遇する危険がひそんでいます。

海や山で安全に過ごすため、予防策およびとっさのときの対処法を準備しておきましょう。

野山で

ハチやアブに刺されたら

  • 針が皮膚に残っている時は、毛抜きやピンセットを使って抜く。刺された部分をひろげるように皮膚をひっぱると抜きやすい。針の根元にある袋に毒が入っているので、袋がついている場合は、破いたり押しつぶしたりしないように注意する。
  • 毒をしぼり出すようにして、流水で洗い流す。
  • 虫刺されの薬(抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏)を塗る。
  • 腫れや痛みをやわらげるため、患部を冷やす。

※「ハチに刺されたら尿をかける」と聞くことがありますが、化学的に効果がないことがわかっています。


ハチに刺されないようにするには

ハチは黒くて動くものに敏感に反応するので、黒っぽい衣服や、ヒラヒラしたものは身に付けないようにします。頭部は攻撃されやすいため、帽子をかぶるとよいでしょう。白や黄色・銀色に対しては反応が弱く、ほとんど攻撃しません。化粧品や汗の臭いにも反応します。

1匹のハチに刺されると毒液(興奮物質)が空中にまき散らされるため、多数のハチに攻撃される事があるので、すぐにその場を離れます。50メートルくらい離れれば、追いかけてきません。


毛虫や毒蛾に触ったら

  • こすらないようにして流水でよく洗う。こすると毛についている毒やりん粉が広がるので、こすらず洗い流す。洗っても毛が取れない場合は、セロハンテープや絆創膏を貼り、はがしながら取る。
  • 抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏を塗る。
  • 痛みやかゆみをやわらげるため、患部を冷やす。

動物にかまれたら

<傷が小さく、出血が少ないとき>

  • 傷口を流水でよく洗う。傷口周辺の皮膚をつまんで、血をしぼり出すようにして洗い流す。
  • 消毒後、傷口を清潔なガーゼなどで保護して病院へ行く。

<傷が大きく、出血が多いとき>

  • 傷口を清潔なガーゼなどで覆う。
  • 傷口を心臓より高く上げ、上から圧迫して止血しながら急いで病院へ行く。

※かまれた動物の種類によって病院での対処法が異なるので、必ずどんな動物にかまれたのか確認します。

※動物の口の中には雑菌が多く化膿しやすいので、傷が小さくても受診するようにしましょう。特に野生動物は病原菌を持っている場合があるので、必ず受診します。


毒ヘビにかまれたら

  • 毒が全身に回らないように安静にする。受傷部位もできるだけ動かさない。
  • 安静を保ったまま、なるべく早く病院に運ぶ。

※傷口に口を当てて毒を吸い出したり、毒が回らないように傷口付近をきつくしばったりすると、かえって危険な場合があります。

海で

クラゲやイソギンチャクに刺されたら

  • 触手を洗い流す。あれば酢をかけて毒を中和する。
  • 消毒後、抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏を塗る。
  • 腫れや痛みをやわらげるため、患部を冷やす。
ショックに注意

動物にかまれたり虫に刺されたりした後に、局所的な痛みや腫れの他に気分が悪い、発疹、呼吸困難などの全身症状が出たら、ショックの可能性があるので、すぐに受診してください。ショック症状は、受傷後数分~十数分で出ます。特にハチに刺された後は要注意です。

持っていくと安心なもの
  • 消毒薬
  • 毛抜き、ピンセット
  • 抗ヒスタミン軟膏、ステロイド軟膏
  • 清潔なガーゼ(1枚ずつ滅菌パックしたものを薬局で売っています)
  • 絆創膏

※ミネラルウォーターのペットボトルを持って行くと、飲み水としても使えるし、近くに水道がない場合に傷口の洗浄用としても使えるので、便利です。

<参考文献>
「アトラス応急処置マニュアル」 南江堂
「プライマリ・ケアの看護」 丸善
「野外の害虫と不快な虫」 全国農村教育協会

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