健康ニュース
2000.02.10
健康ニュース
頭痛 ~ティーペック健康ニュース
監修:東京医科歯科大学 医動物学教室
山田 誠一
頭痛にもいろいろな種類があります。
今回は、生命に危険の及ばないよくみられる頭痛をいくつか取り上げてみたいと思います。
片頭痛
頭部の血管が拡張することによって血管壁にある神経が引っ張られるなどの刺激を受けて痛みが生じます。前兆として肩が凝る・眉間が重い・眠気を催す・片方の足がしびれる・言葉が出にくくなる・視野の中央に小さな見えない部分が現れ、周囲がギザギザに光っているなどの症状が現れることがあります。しかし前兆はすべての人に起こってくるわけではありません。
症状
- 毎日、一日中頭痛がする
- 頭全体が締めつけられるような鈍い痛み
- 肩凝り、首の凝り
- 体がだるい、疲れやすい等の症状
- 薬を飲めば1~2時間で痛みがとれる
- フワッとしためまい
治療
鎮痛薬・消炎鎮痛薬・筋弛緩薬・循環改善薬・抗不安薬・抗うつ薬などが使われます。また精神的身体的なストレスを解消すると頭痛が起こりにくくなります。
群発頭痛
季節の変わり目に1~2ヶ月に集中し、群発して起こる頭痛で、前ぶれ症状は少なく突然起こります。脳の血管が拡張して起こると考えられています。
症状
- 耐えられない片側の痛み
- 涙や鼻汁が出る
- 1~2時間くらいで治まる
- 突然発作がくる
治療
血管の拡張を防ぐ薬を頭痛が起こる前に飲むと効果があります。万が一、前もって飲めなかった場合でも、すぐ服用すればいくらか軽減します。高濃度の酸素吸入を10~15分くらいする場合もあります。また、アルコールは群発頭痛を招くので禁酒するようにしましょう。
3種類の頭痛を取り上げましたが、これらは生命には危険を及ぼすことはありません。しかし頭痛にも生命に危険なものもありますので、割れるような、あるいは強い頭痛を感じた時には必ず受診しましょう。
<参考文献>
「標準脳神経外科学」 医学書院