ホームメンタルヘルス相談分析TOP>(9月号)睡眠障害から見たメンタルヘルス-3

睡眠障害から見たメンタルヘルス


【症状、病名から見た相談分析】

全265例中、睡眠障害以外の症状を訴えた相談者の内訳と人数

圧倒的に精神症状の訴えが多くありました。  (全265例中、49%)
精神症状:イライラする、感情をコントロールできない、
気分が落ち込む、やる気が起こらない

ストレスがあり、それが原因で眠れなくなってしまったり、もともと精神疾患があって(例えばうつ病の患者さん)眠れないと相談されるケース、睡眠不足が続き身体が辛くて精神症状が起こる場合とがあります。

また少数ですが、どこかが痛くて眠れない等、身体的な病状に起因するケースもありましたが、やはり今回の結果から考察すると、『精神症状』『睡眠障害』は密接な関係にあるのではないでしょうか。

(精神症状で抽出しても随伴症状のTOPは睡眠障害でした→先月号をご参照ください)


また、『倦怠感』『痛み』についてもメンタルヘルスストレス相談ではかなり多く見られる症状です。そして睡眠障害を訴える相談者にも同様の結果が得られたという事は、漠然と続く『倦怠感』や『痛み』が精神的な要因を反映している場合もあるということを念頭におかなければならないと思います。


  

全265例中、睡眠障害以外の病気や要素があった相談者の内訳と人数


相談件数上位診療科目 (多い順に)

心療内科 睡眠障害に関する全ての相談の約3割の人が心療内科に関する相談を兼ねていた
詳しくはこのあとのグラフで説明
精神科 続いて多かったのが精神科で、これも次項で説明
内科 内科の中での病名分類では高血圧心臓病胃腸病が多かった
これらの病気はもともとストレスが大きな要因となっているといわれている疾患である
産婦人科 妊娠、出産に関する睡眠障害、更年期障害の相談が多かった
生後間もない乳児の養育では3時間ごとの授乳があり、精神的な負担も大きいようだ

※ その他の科目なしというのは、その他の病名入力がなく、睡眠障害が単独で入っていたものです。




全78例中、心療内科に通院している、またはその要素があった相談者の内訳

対人関係やストレスに関する相談が35件(45%)、神経症の方からの相談が28件(36%)でした。

また睡眠障害全265例中13%にあたる方が対人関係やストレスと関係、11%にあたる方が神経症と関係しているということになります。


全37例中、精神科に通院している、またはその要素があった相談者の内訳


症例数が少なく、有意な結果とはいえないかもしれませんが、躁うつ病に関連した睡眠障害が精神科の分類中、70%を占めています。また、睡眠障害全265例中では10%にあたる方が躁うつ病と関係しているということになります。


また前回までの分析で、こころの相談をされる方が『睡眠障害』を共に訴えているケースが多く、今月号では、あえてストレスやメンタルヘルスの相談からではなく、全ての相談から、(内科や外科、育児相談、妊娠出産に関する相談等)キーワードとなる『睡眠障害』でデータを抽出してみました。

結果として、眠れない原因の背景にはストレスや神経症、うつ病等が大きくかかわっている事が浮き彫りになったと思います。(心療内科+精神科の相談数115件は全相談の43%を占めています)

単にどこかが痛くて眠れないとか、暑くて眠れない(データは今年6月に寄せられた相談から)といった相談は非常に少なく、精神的に不安をかかえていたり、大きなストレスや悩みそのものが不眠の原因となっているケースが多く見られました。

さらにはすでに精神的な病気で通院している方も多く、病気の一症状としての『睡眠障害』なのか、『睡眠障害』が続いて精神的な病気に罹患したのかは相談記録からは読み取れませんでしたが、いずれにしてもどちらもありえることであり、いい睡眠がとれるということは、こころの健康において重要な要素となっている事がわかると思います。

今月号と関連した、非常に興味深い内容です。 ↓↓


国立精神・神経センター 精神保健研究所精神生理部長 内山真氏による
「睡眠障害アセスメントと保健指導」

(週刊保健衛生ニュース 平成14年7月29日号より)


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