ホーム>メンタルヘルス相談分析TOP>(8月号)働き盛りのお父さんのメンタルヘルス-3

【病気・症状について】
現在表出している症状や気分障害がいつ頃から始まったかという点に着目して、
相談事例148例についてグラフで示しました。

| ピークが2箇所にあることが分かると思いますが、最も利用が多かったのが「1ヶ月以内」、すなわち最近起こった症状や精神状態についての相談でした。今の状態が明らかに平常ではないと感じての相談から、嫌な事があっていらいらする、ちょっと聞いて欲しいといったレベルまで様々です。
私達の役割として、受診が必要であろうと判断した相談者に早期受診を勧める事、精神科や心療内科への受診の敷居を低くする事、そして適切と思える診療科目をご案内する事が重要と考えています。 また、もうひとつのピークは数年から十数年経過している、いわゆる「長期にわたっている」ケースです。改善しない事による医療不信や、薬への依存、薬が効かないといった不安の訴えから、働かずに親や年金に依存して回復したくない、このまま病気でいたいといった事例までありました。 長引くための不安が更なる不安を生み出したり、発病当時の「早くもとの自分に戻りたい」という気持ちの喪失、自殺行為を繰り返すなど長期にわたる人に難しい相談事例が目立ちました。 なるべく早いうちに医療機関で相談するか、受診に抵抗があるならばまずは電話相談などを利用して、きちんと治療を受ける事が早期回復へとつながります。勿論、全ての人が治療が必要というわけではありませんが、問題がこじれたり状態が長引く前にぜひそういったアプローチをして欲しいと考えます。 |
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事例148例中、いくつかの項目を任意で抽出しました。 (重複回答あり)
| 「薬に関する相談」 副作用を知りたい/飲み合わせを聞きたい 薬の名前と効能を教えて欲しい 処方が変わった 薬が効かない/薬がないと眠れない このまま漠然と飲んでいて大丈夫なのか 「身体症状が主訴」 動悸がして胸が苦しいが心電図は異常がない 舌がしびれるが受診しても異常はないとの事 頭痛や身体のだるさがとれない 「重複受診」 身体がだるくて受診したら異常ないといわれた 何でもないわけがないと思い数件の病院を はしごしたが納得できない 頭痛があるため3ヶ所の病院でMRIやCTを 受けたがストレスでは?といわれた 「医師、医療不信」 薬をたくさん飲んでいるが全然回復しない 医師が話を聞いてくれない、3分診療が不満 すぐに入院させると悪評が高い、転院すべきか 薬以外の治療を何もしてくれない 医者は直るといったのに5年が経過してる |
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| 「薬に関して」不安を抱いている人は多く、5人に一人の割合で相談中、薬の話にもなります。勿論薬の事だけを知りたくてお電話をいただく事もありますが、多くは医療不信や疑問、症状に伴って相談される方が多いです。 「身体症状が主訴」と、「重複受診」の相関関係は強く、例えばストレスが自律神経を乱して一時的に体調不良になるケースやうつ病が身体に出る仮面うつ病、心臓神経症など、医学的にはそういった病態はさほど珍しいケースではないのですが、相談者にしてみれば、「こんなに動悸がするのに心臓がなんでもないわけがない!」「こんなに頭が痛いのにくも膜下出血の前兆ではないのだろうか、検査で異常がないといわれても安心できない」というわけで、どうしても2件、3件と病院や検査のはしごをしてしまうのです。 電話相談では日常的に見られることです。なかなかそういった事実を認める事は難しいようですが、実際「最後に精神科の門をたたいたら、今まで身体中が痛かったのに精神科の薬でうそのように痛みが消えた」という体験を話してくださった方もいますので、複数の医師から同じ事を言われたら、あとは一人の医師を信頼して治療を受ける事も重要です。 最後の「医療不信」の項目にも通じる事ですが、一方的に医療を求めるのではなく、自分でも快方へ向かうように医師の指示に従う等、二人三脚の治療が大切です。医師から受けた処方薬をちゃんと飲まずに「全然良くならない・・」と嘆いても、それはきちんと服用しなかった患者さんにも責任があるわけです。まずはしっかりと処方薬を飲んだ上で初めて、「効かなかった」「副作用がつらい」ということが言えるのではないでしょうか。確かに医師や病院側の問題点もあるでしょう。そういったケースでは病院を変えたり主治医を変えるのも一つの選択肢です。 |
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次に、精神的な症状として相談数の多かった項目“不安感”“うつ状態”と、
うつ病と関わりが深い、“自殺”に関するキーワードで抽出しました。 (重複回答あり)
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「不安感」 薬が不安で飲めない 仕事ができるか不安である 今後のことを考えると不安で眠れない 毎朝出社するまでが不安でドキドキする 「うつ状態」 何もやる気になれない/外に出られない 食事がのどを通らない/気持ちが落ち込む 毎日ゆううつである/身体が動かない 「自殺願望」 (死にたいと思う事) 死にたい/タバコを何本食べたら死ねるのか? すぐに死にたくなってしまう 「自殺企図」 (自殺を図ること) 以前睡眠薬をたくさん飲んだが死ねなかった 先日、自殺未遂をはかった |
| 精神的な症状としてはやはり「不安感」「うつ状態」が圧倒的に多く、しばらくこうした状態が続いているといった相談から、今、急に不安になったという現在沸き起こった不安感に対する相談まで様々でした。 しかし、原因や状況は違っていても不安感を抱いている人、うつ状態の人はかなり多いことがわかると思います。また、特に不安感を抱いている方は1回の電話にとどまらず、続けて同じ相談をして安心を求めるケースも多々みられますが、今回はそうした同じ人からの一連の電話は、統計上まとめて1件とカウントしていますので、実数としては更に多いという事実もあります。 また、警視庁の資料によると、 経済悪化、失業者率の上昇は自殺者急増の大きな要因になっている、 実際の自殺者数の10倍、自殺未遂者がいる、とのことです。 実際に弊社電話相談を利用され、「死にたい・・」と、言葉を詰まらせ無言になってしまい、非常にデリケートな対応を求められる場面もありますが、定期的に研修を行ったり資料を配布して、各スタッフに対応についての注意を呼びかけています。 自殺行為にいたる前の兆候は人により異なりますが、会社に行かなくなったり、急に酒の量が増えたり、今まで関心のあった事に興味を失ったり、反対にすごく悩んでいた人が突然穏やかになって、「死んでしまいたい」「自分がいないほうが幸せだ」「どこか遠くに行きたい」等と言葉を発したらそれは注意が必要な状況です。 自殺の兆候が見られたら、なるべく早期に医療機関や市町村の担当保健師等に相談する事が重要です。そして、ご家族だけではなく地域や会社の担当者と密に連絡を取り合って何とか未然に食い止めたいものです。 |
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精神的な症状と共に相談者が訴えた “身体症状” を抽出しました。 (重複回答あり)

| 精神症状148例中、身体的な症状の訴えがいっしょにあった事例は96例、65%の方が何らかの随伴症状を伴った相談でした。グラフの数値は全148例中に占める割合です。 お母さんのメンタルヘルスの分析でも同様でしたが、随伴症状としては「睡眠障害」が圧倒的に多く、神経がたかぶったり不安、悩み等があるとなかなか寝付けないということは、誰もが一度は経験しているのではないでしょうか。 睡眠障害といってもいくつかのタイプがありますが、「寝付けない」「朝早く起きてしまう」「熟睡できない」「何度も目がさめる」、それとは逆に「1日中寝ても眠い」という相談もありますが、いずれにしても眠れない日々が続くと身体的にも参ってしまい悪循環です。ぜひ医師に相談して欲しいと思います。 次に多かったのが「痛み」「倦怠感」ですが、今回のサンプル中痛みに関してはほとんどが「頭痛」の訴えでした。その他にも「腰痛」や、「風邪でもないのにのどが痛い」「医者は心配ないというが舌が痛い」「身体がだるくて精密検査を受けたがなんでもなかった」等の相談が寄せられました。 精神的な症状に伴って様々な身体的症状が出ることは、決して珍しい事ではありません。それほど心と身体の関係は密接で、安易に線引きが出来ないことだと考えます。 |
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事例148例の受診の有無と、診断を受けている場合の診断名について統計をとりました。
(病名に関しては重複回答)
圧倒的に「通院中」の方が多く、まだ受診をしていない段階での利用よりも、すでに受診をして、その上で電話相談を利用しているという方が多い事が分かります。 薬を飲んでいるがよくならない このまま人生が終ってしまうのか 「他科を受診」というのは、例えば胸が苦しいから循環器科を受診したなどのケースです。 心臓神経症といわれたが これは心臓の病気ではないのか? 「自己中断」というのは、治療を途中で止めてしまったというケースです。 受診しても薬漬けになるだけで 病気自体は全然よくならない 中には現在「入院中」の方からの電話もありました。 |
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約半数が「うつ病」と診断を受けている方からの相談でした。 治療は受けていても、いつ治るかということが分からないため、将来的なことを中心に不安を抱いている方が多かったです。 また、治療を受けていても日常のちょっとした出来事で、病状がよくなったり悪くなったりを繰り返します。この、一進一退の状況がやはり不安の大きな要素となっているようです。 次に多かったのが「神経症」でした。病気の性質上、ある事がどうしても気になってしまい、不安で電話をいただくケースが多かったです。繰り返し沸き起こる不安感に対し、1日に何度も同じ内容で相談される方もこの病気の場合が多いです。(今回の統計では同一相談は1件としてカウントしました) |
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