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ティーペック健康ニュース

第306号 2018/3/10  
発行:ティーペック株式会社

『健診の受け方、再検査の重要性』

 新年度を迎える春は、健康保険組合や企業、自治体による定期健康診断や特定健康診査などの健診が新たに始まる季節です。人生100年時代といわれる今、健康長寿を目指すために生活習慣病を予防し、早期発見・早期治療につなげる健診の受診は欠かせません。
 厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(平成26年)によると、20歳以上で過去1年間に健診や人間ドックを受けたことがある人は、男性が72.2%、女性が62.9%となっています。受診率は男女ともに50歳〜59歳が最も高く、男性で83.2%、女性で68.7%に上ります。
 しかし、7割以上の人が健診を受けているものの、受けっぱなしで健診結果に無関心だったり、数値が基準値から外れていても気にしない人や、さらに要再検査を指示されてもそのまま放置してしまう人もいるようです。せっかく受けた健診を無駄にしないためにも、賢く受けて、結果を健康保持・増進に生かしていきたいものです。
 本来の目的が異なる「健診」と「検診」
 「けんしん」と同じ読み方でも、40歳以下の定期健康診断、40歳から74歳までの特定健康診査などは「健診」、各種がん検診、婦人科検診などは「検診」と書きます。この区別は、健診の目的は健康かどうかの確認であることに対し、検診は特定の病気を早期に発見し、治療を行うことが目的であることによります。
 メタボリックシンドロームなどの、生活習慣病の予備群を見つけ出そうという特定健康診査や、幅広い検査を行う検査パックの人間ドックなどが健診と書くのはこのためです。健康状態を調べるとともに、病気や病気の兆候を見つけることが、健診を受ける大きな意義なのです。そのため、年に一度は健診を必ず受けて、各検査項目の数値の経年変化を注意深くチェックし、必要に応じて各種検診をプラスしていくことが大切です。
 要再検査・精密検査の指示があれば必ず受診を
 健診結果で基準値を外れた項目があった場合は、軽視せずに必ず指示に従いましょう。要再検査と診断されても必ずしも病気ではなく、その後生活習慣を改善することで数値が基準値に戻ることもあります。しかし、そのまま放置してしまうと、病気を招くリスクが高くなり、重篤な状態になってしまいかねません。また、労働安全衛生法で、健康診断で異常な値が出たのにもかかわらず、これを放置していると、何かあったときに労災として認定されないということもあります。
・健診の判定区分例
A : 異常を認めません。
B : 軽度の異常を認めますが、日常生活に支障ありません。
C : 経過観察を必要とします(記載例 C6:6ヵ月後の再検査)。
D : 再検査を必要とします。
E : 精密検査を必要とします。
F : 治療または治療継続を必要とします。
 健診前はいつもの生活で。通院していても受診は必要
 健診前になると、お酒をやめたり、急にダイエットする人がいますが、その場だけ取り繕っても健診を受ける意味がありません。日常生活の中で異常な数値が出がちなことを知らないまま放置しておくことの方が危険で、いつか本当の病気になってしまいます。
 また、何かの病気で定期的に医療機関に通っている人の中には、健診を受ける必要はないと考える人もいます。しかし、医療機関での保険診療は、治療が必要な特定の病気とその関連の範囲でしか診ることができません。そのため、医療機関に通っているから健診を受けなくていいということではなく、健診や人間ドックを受けて、広く自分の体を調べておくことが重要です。
 最適な検査方法は年代や気になる症状などで選択
 1つの検査で複数の検査方法がある場合、どれを選択すればいいかは、年齢や体調などによって違ってきます。
 例えば、乳房を調べる検査には、超音波とマンモグラフィーがあります。乳腺が発達している40歳未満の人は、マンモグラフィーでは病変を確認しにくいため、超音波を選択する方が適しており、40歳代以降の人はマンモグラフィーの方が良いということになります。
 また、胃の検査の場合は、バリウムと胃内視鏡(ファイバースコープ)という選択肢があります。胃内視鏡の方が精度は高く、また、バリウムで異常が見つかれば、結局、胃内視鏡になりますから、年齢が高く、日頃から胃の調子が気になる人などは、最初から胃内視鏡を選択する人が多いようです。
 さらに「オプション検査」では、脳ドック、心臓ドック、骨粗しょう症ドックなど親族にこれらの病気になった人がいたり、少しでも自覚症状がある人が受診すると良いでしょう。まずは基本コースを選び、その上で胃の症状があれば、より細かく見るために胃内視鏡を選択するとか、大腸がんが不安なら便潜血だけでなく、大腸内視鏡を選ぶなど自分で工夫して選ぶようにしましょう。
◇   ◇   ◇
 特定健康診査は、生活習慣病の発症リスクが高い人への「特定保健指導」とセットで、法律により保険者に実施が義務付けられています。さらに保険者にはこれらの実施状況により国に納める納付金が増減されるようになりました。このため、各保険者で保有している健診結果やレセプトを活用し、受診勧奨値を超えているにもかかわらず医療機関を受診していない人に対して、早期治療を促すための通知を出すなどの積極的な動きが始まっています。
 健診の実施が企業や自治体の義務となっているように、受ける側も健診受診は義務であり、病気の予防と早期治療に努めるべき、という意識が今後ますます高まってくると思われます。

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