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ティーペック健康ニュース

第260号 2014/07/10  
発行:ティーペック株式会社

『ストレスと向き合って、ストレスに適応する』

 ストレスの原因となっているものの内容や置かれている状況がまったく同じでも、そのストレスによるダメージの種類や大きさなどは人によってさまざまです。心理面や身体面・行動面に影響を及ぼすほど大きなストレスを感じる人もいれば、それほどストレスを感じない人もいます。
 そのようなストレスに対する反応の傾向、いわば自分の“クセ”のようなものを、客観的に分析し、知ることで、ストレスへの上手な適応方法を考える手立てにしましょう。
 ストレスの原因を知る
 何をストレスと感じるか、そのストレスをどう受け止め、どのように反応するかは、一人ひとりそれぞれ違います。まず、自分はいま、何に、なぜ、ストレスを感じているか、そのストレスの程度はどれくらいか、ストレスに対してどんな反応をしているかなど、現在の自分が置かれている状況や心の状態を客観的にとらえてみることが大切です。これは、ストレスの原因とどのようにつきあっていけばよいかを考えるヒントになります。
 大きなストレスを抱えてしまう前に、ふだんから、自分の物事のとらえ方や考え方の傾向、反応のしかたなどを知っておくとよいでしょう。
 ストレスに対する自分の反応の傾向を知る
 臨床心理学の認知療法では、“考え方のクセ”はいくつかのパターンに分けることができるとされ、それぞれのパターンは関連し合っていることが多く、また、1つのパターンだけではなく複数のパターンに当てはまることも少なくないといわれています。
 例えば次に挙げるような考え方をする傾向がある人は、物事を否定的に考えがちとされています。あなたはいずれかに当てはまるでしょうか。ストレスに対する自分の反応の傾向を知るうえでの参考にしみてください。

「マイナス化」思考
よいこと(結果)であっても、いつもマイナス方向に自動的に置き換えてとらえてしまう。
「白か黒か」思考
何事もすべて、「よいか悪いか」「成功か失敗か」「0か1か」などのように、両極端な見方で判断してしまいがち。
「完全主義」思考
ほんの一部に不完全な部分があると、ほかのよい部分も含めてすべてが台なしととらえてしまう。
「責任のとりすぎ」思考
複合的な原因が考えられるにもかかわらず、悪い結果が起こったのは100%自分の責任だと思い込んでしまう。
「感情的決めつけ」思考
さまざまな角度から客観的に状況を判断するのではなく、結論を導くのには十分ではない、感情だけでネガティブな結論を出す。
「どうせ」思考
「どうせ自分は…」のように、自分で自分にネガティブなレッテルをはってしまう。
「心の先読み」思考
他人が自分をどう考えているかなどを、確かな証拠もないのに悪い方向に先読みし思い込んでしまう。
「過度の一般化」思考
客観的に判断するには乏しい判断材料にもかかわらず、その一部の否定的な材料だけを100%信じ込み、「一般化」してしまう。
「すべき」思考
「当然〜すべき」「〜すべきではない」など、自分や他人の行動を自分の厳密なルールで判断し、そのルールから逸脱するものが許容できない。
「双眼鏡のトリック」思考
双眼鏡でのぞいたものは大きくきれいに見えることから、他人のものがよいものに思え、自分の選択は正しいものではなかったと思い込んでしまう。
 考え方の幅を少し広げる意識をもってみる
 人はだれでも、意識するしないにかかわらず、自分なりの考え方や価値観をもち、それを基に日常生活を生きています。柔軟な考え方ができる人は、日常生活の中で受けるさまざまなストレスに対して、自分の考え方や価値観を少しずつ柔軟に考えるようにして対応しています。しかし、柔軟に考えることが苦手な人は、自分の考え方や価値観にとらわれすぎて固定化されてしまい、対応と現状との間にゆがみが生じ、それがダメージとなります。
 ストレスは、物事のとらえ方や考え方、また気持ちを切り替えてみることで乗り越えられることがありますので、適度に柔軟性をもつことが大切です。一気に変えようとするのではなく、まず、考え方の幅を少し広げようとする意識をもつことから始めてみましょう。
◇   ◇   ◇
 ストレス学の権威ハンス・セリエは、「ストレスは人生のスパイス」と言いました。適度なストレスは日常生活によい緊張感をもたらし、ときには意欲や活力を引き出す原動力となるともいわれます。考え方の幅を少し広げてみれば、スパイスが適度にピリリと効いた、極上においしい人生にできるかもしれません。
<参考資料>
『こころが晴れるこころが元気になる コミュニケーションのコツ』(監修/臨床心理士・カウンセラー 渡辺眞里子、制作/社会保険研究所)
『オフィスワーカーのストレス克服レッスン』(監修/心療内科アーツクリニック大崎院長 村林信行、制作/社会保険研究所)
『今日から始める心のセルフケア ストレス・コーピングで「心のかぜ」を吹き飛ばせ!』(監修/心療内科アーツクリニック大崎院長 村林信行、制作/社会保険研究所) ほか
原稿・社会保険研究所©
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