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ティーペック健康ニュース

第216号 2010/11/10  
発行:ティーペック株式会社

『冬の「スキントラブル」をシャットアウト』

 冬の「スキントラブル」をシャットアウト
 秋も深まり、肌寒さを感じはじめるころ、ふと手元をみるといつの間にか指先がガサガサになっていたり、皮膚が白い粉を吹いたようになっていたりなどの経験はありませんか? 気温が下がり、空気が乾燥している冬は、手荒れや肌荒れなどのスキントラブルが起こりやすい季節。本格的な冬が訪れる前の早め早めの対策が、スキントラブルを防ぐには大切です。
 ラップフィルム1枚ほどの厚さの角質層を守れ!
 皮膚は、表皮と真皮の層および脂肪組織でできています。
 このうち表皮では絶えず新しい細胞がつくられ、若い細胞は成長しながら徐々に皮膚の表面に向かって押し出されます。そして、最終的に皮膚のいちばん表面を覆う角質細胞と呼ばれる細胞になります。この角質細胞が古くなると、いわゆるあかとなってはがれ落ちていきます。角質細胞は幾重もの層になって規則正しく並び、その厚さはほんのラップフィルム1枚ほど。このごく薄い「角質層」が、「皮膚の水分を保持して潤いを保つ働き」と「外からの細菌などの異物が侵入するのをブロックする働き」の2つの重要な働きをもっているのです。
 さらに、角質層の表面は皮脂と汗でできた天然のクリーム「皮脂膜」で覆われ、皮膚内の水分が逃げないようにし、細菌などの侵入を防いでいます。
 ですから、角質層を健康に保つことが、スキンケアの重要なポイントとなります。
 カサカサの放置=肌の病気の原因に
 気温が低下すると、皮膚表面から熱が逃げていくのを防ぐために血管が収縮し、血液の流れが悪くなります。すると表皮細胞の形成活動が低下し、また、角質細胞の隙間を埋めている角質細胞間脂質の生成が少なくなり、さらに、汗や皮脂の分泌も減少するため皮脂膜が形成されにくくなります。そのため、本来の角質層の働きが十分に行われず水分が蒸発しやすくなってしまうのです。
 角質層は乾燥すると角質細胞同士が離れやすくなり、表面にある角質細胞からめくれたり、はがれ落ちたりして荒れてきます。そこから真皮に含まれる水分が蒸発して皮膚の乾燥がさらに進行します。乾燥が進むと皮膚に亀裂が入り、そこからどんどん水分が蒸発していってしまうのです。寒くなりはじめたら、保湿剤などを使って角質細胞の乾燥を防ぐことがまず重要です。
 かゆみを感じたら黄信号。皮膚が乾燥して外からのほこりや汗、細菌などの刺激物に反応している証拠です。かゆくても掻き壊さないように注意しましょう。掻き壊したところから刺激物が皮膚の内部に侵入してしまうと炎症が起き、さまざまな皮膚のトラブルが引き起こされます。
乾皮症
 皮膚が乾燥してカサカサし、白い粉を吹いたような状態。皮膚表面の角質層が乾燥してはがれ、バリア機能が低下し、かゆみが生じやすくなる。皮脂欠乏症とも呼ばれる。
皮脂欠乏性湿疹
 乾皮症が悪化した症状。掻くことを繰り返すことで掻いた部分の症状が悪化し、湿疹が生じた状態。
貨幣状湿疹
 皮脂欠乏性湿疹が悪化して生じる症状。腕、足の内側、おしりの部分に出やすいとされている。はじめは赤い円形の湿疹が現れ、しだいに水疱を伴うようになる。がまんできないほどかゆみが強いため、つい掻いて皮膚に傷をつけ、さらに傷口が悪化し、細菌が繁殖し、化膿した状態になることが多い。
主婦湿疹(手湿疹)
 炊事や洗濯などの水回りで物理的な刺激や化学的刺激物質によって、手のひらの角質層が障害され手荒れが起きる。症状がひどくなると湿疹が現れることもあり、「主婦湿疹(手湿疹)」と呼ばれる。
 冬のスキントラブルを防ぐ生活「8つのポイント」
冬は特に、皮膚を乾燥させない生活に気を配ることが大切です。
1. 暖房器具を使用するときは部屋の湿度を保つ
 エアコンなどの暖房器具を使用すると、室内の空気が想像以上に乾燥します。室内の湿度が40%以下にならないように、加湿器などを使用する、ぬれたタオルを干す、洗面器などに水を張って置く、ときどき窓を開けて換気をするなどして、湿度を保つ工夫をしましょう。
 また、直接エアコンの風に当たり続けると肌が乾燥してしまいます。できるだけ直接温風に当たらないようにしましょう。ストーブの温風も同様です。
 電気こたつ、電気カーペット、電気毛布なども皮膚が乾燥する原因になりますので、温度設定に気をつけ、長時間使用し続けないようにしましょう。
2. 刺激が少ない下着類で皮膚を保護
 ウールや毛羽立った化学繊維などの衣類は皮膚を刺激し、かゆみを引き起こしやすいため、直接皮膚に触れる下着類は刺激が少なく吸湿性のある木綿素材のものがお勧めです。
 洗濯のときに使用する柔軟剤や漂白剤は、衣類に薬品が残ると皮膚を刺激してしまいますから、すすぎをしっかり行いましょう。
3. 熱いおふろに長時間つからない
 熱いおふろに入ると皮膚の温度が高くなり、かゆみが増します。また、熱いおふろに長時間つかると、皮脂が溶け出して皮脂膜や角質細胞間脂質が流れ出し、皮膚の保湿機能が低下してしまいます。
 せっけんはできるだけ刺激の少ないものを使い、木綿などの柔らかいタオルやスポンジなどを使ってせっけんを十分にあわ立てて、やさしく洗うようにしましょう。決して、ナイロンタオルなどで強くごしごしと洗わないこと。
4. おふろ上がりは、すぐに水分をふき取り、保湿剤を
 おふろ上がりの体をぬれたままにしておくと、体についた水分の蒸発とともに皮膚の水分まで失われてしまいます。おふろから上がったら、すばやく水分をふき取りましょう。また、おふろ上がりの皮膚はふやけているため、タオルで軽く押さえるようにします。
 肌がしっとりしているうちに、保湿剤を塗るとよいでしょう。
5. 水仕事が終わったら、すぐに水気をふき取る
 水仕事は手荒れの主な原因。洗剤などにより皮膚が刺激を受けるうえに、冬はお湯を使用することが多く、ほかの季節より皮膚が乾燥しやすく、荒れやすくなります。水仕事が終わったらすぐに水分をふき取り、保湿剤などを塗ってこまめにケアしましょう。ゴム手袋などを使うのも肌荒れ防止には効果的ですが、ゴムの刺激に弱い人はゴム手袋の下に木綿の手袋をするとよいでしょう。
6. 掻いちゃダメ! ガマン、ガマン
 かゆいからといって、ガリガリ掻いてしまうと、そこから炎症が引き起こされ、症状を悪化させてしまいます。できるだけ掻かないようにがまんしましょう。
7. 栄養バランスが大切。ビタミンA・B2・Eを
 栄養バランスのとれた食事を規則正しくとることが基本です。皮膚の乾燥を防ぎ、皮膚の細胞を再生させるのに必要な、ビタミンA(レバー、うなぎ、緑黄色野菜など)、ビタミンB2(牛乳、納豆、さばなど)、ビタミンE(穀類、豆類、緑黄色野菜など)は意識してとるとよいでしょう。
8. 睡眠を十分にとる
 皮膚の新陳代謝にかかわる成長ホルモンが盛んに分泌される夜の22時から2時ごろまでに就寝するのが効果的です。
◇   ◇   ◇
 顔だけではなく体全体の表面を覆っている皮膚は、人体最大の臓器です。外からのさまざまな刺激から体の内部を守り、体温や水分蒸発などの調整、皮膚呼吸などを行い、生命の保持に欠かせない大切な役割を担っています。ですから、スキンケアは女性だけではなく男性にとっても有効で大切です。ふだん、スキンケアをし慣れない方も、今冬は保湿剤を塗る程度のケアを実行してみては。
 また、「皮膚は内臓の鏡」ともいわれ、内臓に病気があると皮膚に異常が現われることがあります。しつこいかゆみなどの異常を感じたら、できるだけ早めに医療機関を受診しましょう。
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