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ティーペック健康ニュース

第158号 2006/1/10  

監修:ティーペック(株)電話相談指導医
小林 暁子

『冬の健康管理法』

この冬は新型インフルエンザの出現が懸念されたり、また暖冬の予報にもかかわらず猛烈な寒波に見舞われたりと、例年以上に健康管理に気を配る必要があります。そこで今月は、冬を元気に過ごすための日常生活上のポイントについてお話させていただきます。
 食事
@ 免疫力を高めましょう
  昔から「みかんを食べるとかぜをひかない」と言われるように、柑橘類や野菜に多く含まれているビタミンCには免疫力を保つ働きがあります。また、レバーやにんじんなどに多く含まれるビタミンAは、かぜなどのウイルスの侵入口である粘膜の健康を保ちます。ほうれん草などの青菜類や、ブロッコリー、かぼちゃなどはビタミンA・Cをともに多く含みますので積極的に摂りたい食品です。
A 飲みすぎに気をつけましょう
  新年会などお酒を飲む機会が多い季節ですが、体調を崩さないよう配慮しながら楽しみたいものです。大切なことは、空腹で飲まないこと、食べながら飲むこと、酒の合間に水や茶も飲むこと、アルコール度の高い酒は水やソーダで割ることなどです。酒の肴としては、野菜や魚介類をバランスよく取れる「鍋」が最適です。また、車で来ていることやドクターストップがかかっていることなどを話題にして周囲がお酒を勧めにくい状況を作っておくのも方法のひとつです。万一飲みすぎてしまった場合は、脱水予防やアルコール分排泄のために、食欲がなくても茶や蜂蜜レモン水などで水分を十分に補給します。食欲が出てきたら、卵スープや梅干粥、煮込みうどんなど消化の良いものを食べるようにします。胃を刺激するコーヒー、紅茶、緑茶などのカフェイン類は避けましょう。肝臓は、日本酒1合のアルコールを処理するために3時間も必死で働き続けることになります。できれば週2日の休肝日を設けたいものです。
 環境調整
かぜなどを引き起こすウイルスは、低温で乾燥した場所を好みます。例えばインフルエンザウイルスは、湿度50%の環境では約10時間でほぼ全滅しますが、35%以下だと1日たっても生存しているといわれます。また加湿をしていない冬の部屋の湿度は20%程度になることもあります。室温は20度前後、湿度は50〜60%以上に保つよう、加湿器を使ったり、濡らした衣類を干したりするなど工夫しましょう。
 衣服
今年はウォームビズ提唱の影響もあって、発熱繊維など素材そのものに保温機能をもたせた衣類も多く登場しています。また、首や袖、足元など衣服の開口部をしっかりふさぐと、体の熱が逃げにくくなり、保温効果が高まります。マフラーや手袋、靴下、レッグウォーマーなどを上手に使いましょう。
 入浴
冬は入浴中の事故が他の季節に比べて3倍も高いという報告があります。特に高齢者に脳卒中や心臓病、また、熱い湯に長時間入っていることによる熱中症が多く発生しています。血圧が高い時や降圧剤の内服直後、食事や運動の直後は控えましょう。38〜40度のぬるめの湯での半身浴(湯は胸の下まで)なら、15〜20分ゆっくりつかってもよいでしょう。脱衣室や浴室を暖かくしておくこと、入浴後は水分補給をすることも大切です。高齢者が入浴する場合は、家族はまめに声をかけて安全を確認しましょう。最近は、動きを見守るセンサーなども発売されています。
 運動
家に閉じこもりがちで運動不足になりやすい季節ですが、体力を保ち、肩こりや腰痛などのトラブルを防ぐためにも積極的に体を動かしましょう。ただし、急激な温度変化による脳や心臓への負担を減らすために、早朝や起床直後の運動は避け、十分に着込んだ状態で入念に準備運動を行ないます。気温が特に低い日は暖かい室内での運動にします。水分を十分に摂ることも大切です。
 かぜ予防
昔から「手洗い・うがい・マスク」はかぜ予防の基本であるといわれていますが、医学が進歩した現在でも最も重要な防御法であることはかわりません。さまざまな研究でその効果も実証されています。
@ 手洗い
  かぜは咳やくしゃみだけでなく、手に付いたウイルスが口や鼻に入ることでも感染しますので、1日1回は確実な手洗いをすることが重要です。石鹸はよく泡立てて15秒ほど、洗い残しやすい指先・指の間・親指なども入念にこすりましょう。薬用石鹸などでこすり過ぎると常在菌を殺したり、皮膚に細かな傷をつけたりしてかえって感染しやすくなるので普通の石鹸で十分です。
A うがい
  うがいは、口やのどへのウイルスの付着を防ぎます。最近の研究で、うがい薬を使わず水だけでも効果があることが明らかになっています。15秒間のうがいを連続2〜3回、外出から帰った時だけではなく、1日3回程度行ないます。また、緑茶や紅茶、梅酢を使ったうがいでも効果があるという報告もあります。
B マスク
  マスクを着用することで、吸う空気そのものを温め加湿することができます。外出時だけでなく、のどが乾燥しやすい就寝中にもつけるとより効果的です。
以上、日々の中で心がけていただきたいことについてお話させていただきました。どうぞ楽しく元気に寒い冬を乗り切ってください。
◇   ◇   ◇
<参考文献>
毎日の健康食事学     PHP
栄養食事療法必携     医歯薬出版
ウイルス感染症がわかる本 成美堂出版
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