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ティーペック健康ニュース

臨時号 2005/8/10  
監修:救急救命東京研修所
  教授 名倉 節

『アスベストによる健康被害』

 アスベスト(石綿)は繊維状の鉱物で、熱や酸・アルカリに強い、電気を通しにくい、丈夫で安価等の特性があるため、工業材料としてスレート材、ブレーキパット、防音材、断熱材、保温材、吸湿材等に広範囲に使われてきました。1980年代頃までは、トースターやヘアドライヤー、あんか、ベビーパウダー等、身近なものにもアスベストが使われている物がありました。子供の頃に理科の実験で使った金網にアスベストがついていたのを覚えている方も多いでしょう。
 アスベストは繊維が極めて細いため、空中に浮遊しやすく浮遊しても気づきにくいので、作業中に知らないうちにアスベストを吸入してしまう作業員が大勢いました。造船業、建築業、石綿工場等、アスベストを扱う業種の方の健康被害は30年以上前から知られており、徐々に製造や使用の規制が進んできています。日本では2008年までにアスベストの使用は全面禁止になる予定ですが、規制前の製品や建築物等にはアスベストが使われているものもあるので、注意が必要です。
 アスベスト関連の仕事以外での吸入経路
間接曝露: 本人がアスベストを扱わなくても、周囲数十メートルで使用していれば吸入してしまいます。
家族曝露: 労働者の衣類や皮膚、髪の毛等についたアスベストを家族が吸入してしまうことがあります。
環境曝露: アスベスト鉱山や工場、土壌に含まれるアスベスト、また建築物の建て替え等で出るアスベストも問題です。震災等で多くの建物が倒壊した場合、多量のアスベストが飛散する可能性があります。
このように、直接アスベストを扱っていなくても、吸入してしまっている可能性はありますし、今後も古い建築物等から飛散するアスベストを吸入する可能性があります。
 アスベストに関連する病気
 吸入されたアスベストの一部は痰と一緒に排出されますが、大量に吸入した場合や大きなアスベストは肺の中に蓄積されます。そして、何十年もの長い潜伏期の後、様々な病気を引き起こします。
悪性中皮腫:
  中皮(胸膜や腹膜等を覆う薄い膜)にできるガンの一種。国際的なアスベスト関連疾患の診断基準を定めたヘルシンキ・クライテリアでは、「悪性中皮腫の80%に職業性石綿曝露が認められた」としています。残りの20%も家族曝露や環境曝露等でアスベストとの関連があると考えられています。初期には自覚症状がなく、発見は困難です。他の病気で手術や検査をした時にたまたま見つかることもあります。進行してくると息切れ、咳、胸痛等の症状が見られます。中皮腫が疑われる場合は、レントゲン、CT、胸水検査、気管支鏡、胸腔鏡等の検査を行います。現時点では確実な治療法はなく、予後は良くありません。
肺ガン:
  吸入されたアスベスト繊維の物理的刺激によって肺ガンが発生すると言われています。ヘルシンキ・クライテリアでは毎年悪性中皮腫の2倍程度の方がアスベストによる肺がんになっていると推測しています。しかし、悪性中皮腫と違って喫煙等アスベスト以外のものも関連しているので、アスベストとの関連がはっきりしないことも多いです。
アスベスト肺(石綿肺):
  肺が繊維化してしまう肺繊維症(じん肺)の一種で、アスベストを扱う仕事に従事し、10年以上吸入した人に起こります。数年程度の吸入や環境曝露程度ではまず発症しません。
胸膜肥厚斑:
  アスベストによってほぼ特異的にできる胸膜の繊維性病変(良性)です。この病変があれば、以前にアスベスト曝露があったと推定できます。病変の部位や大きさによってはレントゲンやCT検査で判明します。
良性アスベスト胸水(胸膜炎):
  胸水が繰り返し溜まります。数ヵ月で自然に良くなり、しばらくして再発します。ガンのような悪性の病気ではありませんが、徐々に呼吸困難が進行することがあります。
びまん性胸膜肥厚:
  良性アスベスト胸水が原因になることが多く、胸膜が繊維化し、呼吸困難を起こします。
 これらの病気の特徴は平均40年前後(10年、70年の例もあり)の潜伏期があることです。この間、検査をしても所見がないので、自分でも覚えていないくらい小さな子供の頃にアスベストを吸入し、大人になってから発症することもあり得るわけです。
 アスベスト関連の病気を予防するには
 現時点では肺に蓄積したアスベストを除去する有効な方法がなく、病気を予防する効果的な方法は見つかっていません。アスベストを吸入した全ての人が発症するわけではありませんが、多く吸入すれば病気になる危険性は高くなるので、なるべく吸入を避けることが大切です。アスベストは浮遊しているものを吸入することが害になると言われているので、天井裏や壁の内部のアスベストを自己判断ではがしたり、板状に固めたスレートボードを壊して繊維を浮遊させるのは避けましょう。また、古い建築物の崩壊現場や撤去作業現場には近づかないように気をつけましょう。アスベストと喫煙の組み合わせで肺ガンの危険性が高まるので、禁煙は重要です。また、アスベスト関連の仕事に従事した方や、環境曝露・家族曝露が心配な方は、定期的に健康診断を受けましょう。息切れ、咳、血痰、胸痛、腹痛、声がかすれる、嚥下困難、動悸、微熱が続く、むくみ、体重減少等の症状が出たら、早めに受診しましょう。
 公的な対応
 アスベストによる健康被害が現在問題となっていますが、厚生労働省、国土交通省、環境省、経済産業省、文部科学省等の各省庁では、現時点では次のような対策をとるとしています。
今後の被害を拡大しないための対応
  建築物の解体時等の飛散予防の徹底
  製造・新規使用等の早期の全面禁止
  学校等におけるアスベスト曝露防止対策
国民の有する不安への対応
  積極的な情報提供
  労働者、退職者、家族、周辺住民を対象とした健康相談窓口の開設
  国民の一般的な不安・疑問に応えるためのQ&Aの作成・公表(各省庁のホームページに掲載)
過去の被害に対する対応
  労災補償制度等の周知徹底
  労災を受けずに死亡した労働者、家族、周辺住民への対応を検討
 相談窓口
アスベストを扱う仕事が原因で中皮腫等の病気になった場合は、労災補償の対象になります。また、アスベストを扱う仕事に就いていた方は、6ヵ月に1回健康診断を受けることができます(退職者も受けられます)。受診の結果、一定の所見が見られる場合には健康管理手帳が発行され、無料で定期的に健康診断が受けられます。健康診断、健康管理手帳、労災補償に関することは、最寄りの労働局や労働基準監督署にご相談ください。
全国の労災病院、保健所、各都道府県産業保健推進センターでは、健康への影響等の相談を受けています。労災病院では検査や治療を行うこともできます(一部対応できない労災病院もあります)。
◇   ◇   ◇
<参考文献>
新臨床内科学            医学書院
標準呼吸器病学           医学書院
今日の治療指針2005       医学書院
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