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ティーペック健康ニュース

第96号 2000/11/10  
監修:東京医科歯科大学 医動物学教室
山田 誠一

インフルエンザ

 寒さが厳しくなり、空気の乾燥する季節を迎えると通勤電車や学校でも鼻をグズグズ、咳がコンコンと身の回りに風邪ひきさんが増えてきます。
健康のご相談を受けていますと「今、風邪をひいていまして長引いていますがインフルエンザでしょうか?」「ワクチンは受けるべきでしょうか?」という質問をよく受けます。
例年、インフルエンザで重症化というニュースを耳にし、特にお子様や高齢者のおられるご家庭では不安な季節です。

まず、風邪とインフルエンザの大きな違いは、発症させるウィルスと症状にあります。風邪はライノウィルスやコロナウィルスで発症し、症状は主に鼻水、のどが痛む、くしゃみや咳といった粘膜の症状が中心です。発熱や下痢をすることもありますが、そうそう重症化はありません。  

一方、インフルエンザはインフルエンザウィルスで発症し風邪症状に加えて39℃以上の発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、関節痛、など全身症状が特徴です。また肺炎や脳炎を合併するなどして、重症化し死に至ることもあります。
 予防策-健康管理の維持
インフルエンザが流行し始めると、特に抵抗力のない乳幼児や高齢者がインフルエンザに感染して重症化してしまいます。一方普段健康である成人でも寝不足や不摂生などから疲労が溜まっていたりすると感染しやすくなります。
風邪をひかないよう、食事に気を付け、日頃の疲れを取り、手洗い・うがいを習慣付け、室内の換気・加湿を行いましょう。
流行し始めたら、人混みの多い所への外出は控えましょう。
 予防策-インフルエンザワクチン
昨シーズンでは、インフルエンザワクチンの不足が話題になり記憶に新しいことと思います。また、雑誌・新聞などでもワクチンは効くのか?などの文章も目に留まり、私は受けるべきなのか?と迷ってしまいます。
厚生省では65歳以上の高齢者について約45%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったと発表しています。
昨シーズン、インフルエンザで死亡した1933人中、1634人が65歳以上の高齢者の方だったため、今年の対策として高齢者への予防接種を強く推奨しています。
インフルエンザにかからないようにすると共に、インフルエンザの流行を起こさないためにインフルエンザワクチンを多くの方が接種することが求められています。
接種回数の変更
近年、接種回数は1回で十分としている医療機関もありました。今年からは厚生省の発表もあり、13歳以上は1回接種を採用する病院も多いと思います。
65歳以上では1回の接種でも有効だという研究結果があります。
国内では現在も研究中ですが海外の経験からも13歳以上64歳以下でも近年インフルエンザに罹っていたり前年、予防接種を受けていたりする方は、1回接種で免疫が得られるとしています。
副反応
接種箇所の痛み、腫れ、発赤などがあります。
頭痛、発熱がまれにあります。通常2〜3日で消失します。
極めてまれですが重症なものとして運動障害、意識障害をきたすことがあります。インフルエンザワクチンによる死亡の可能性があるとされた事故は2500万接種あたり1件あります。
妊婦に対する接種の調査報告はありません。妊娠中は医師と直接相談して下さい。
また、卵アレルギーが明確な方は受けることが出来ません。
基礎疾患のある方は主治医との相談が必要となります。
時期・費用
流行の時期にもよりますが、遅くとも12月中旬までに受けましょう。
2回接種の場合は1〜4週間あけて2回目を接種します。
インフルエンザの予防接種は任意接種で、費用は自己負担となります。
また料金は各医療機関により異なります。1回3000円〜6000円と幅があり、予約する時あるいは接種前に確認するとよいでしょう。
 最後に
風邪かな?インフルエンザかな?と思われる症状がありましたら、重症化する前に、また家族や周囲の人に感染させないためにも、早めに受診しましょう。
◇   ◇   ◇
<参考文献>
「インフルエンザQ&A」 国立感染研究所感染症情報センター
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